マニフェストを紛失した・書き間違えたときはどうすればいいですか?
紙のマニフェストには再交付の仕組みがありません。なくしたときは、業者の手元に残る票のコピーで内容を確かめ、経緯を記録して自治体に相談します。書き間違いは交付前に直すのが基本です。交付後の誤りや返送された票の誤りは、業者・自治体と相談して正しい内容にそろえます。
要点: 紙のマニフェストは、なくしても再交付の仕組みがありません(京都市も再交付できないと案内しています)。なくしたときは、業者の手元に残っている票のコピーで内容を確かめ、経緯を記録して自治体に相談します。書き間違いは、交付する前に気づいて直すのがいちばん確実です。
なくしたとき
排出事業者は、交付したA票を交付日から5年、戻ってきたB2・D・E票を届いた日から5年保存する義務があります(廃棄物処理法12条の3第2項・第6項、施行規則8条の21の2・8条の26)。保存しなかった場合は、1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金の対象です(法27条の2第5号)。
紛失したときの扱いを定めた条文は見当たりません。次の順で対応し、扱いは自治体に確認してください。
- 何をなくしたかを特定する。 交付番号、交付日、委託先、どの票かを、契約書や請求書、社内の記録から洗い出します。
- 業者の手元に残る票のコピーをもらう。 紙のマニフェストは7枚複写で、処分業者はC1票を、運搬業者は処分業者から届くC2票を、それぞれ5年保存する義務があります(法12条の3第9項・第10項)。
- なくした経緯とコピーを一緒に綴じておく。 立入検査などで説明できるようにします。
- 事業場がある自治体に相談する。
業者が返送前に票をなくした場合も、京都市は再交付できないとしています。そのうえで、運搬業者や処分業者の手元に残る票のコピーをD票・E票の代わりに使うなどの対応を案内しています。
書き間違えたとき
交付する前
交付するときは、廃棄物の種類(石綿含有産業廃棄物、水銀使用製品産業廃棄物、水銀含有ばいじん等が含まれるときはその旨も)、数量、受託者の名前がマニフェストの記載と合っているかを確かめる決まりです(施行規則8条の20第3号)。引渡しの場で業者と一緒に読み合わせると、誤りを防げます。
計量していないため数量が分からないときも、空欄のまま渡さないでください。京都市は、「4トントラック1台」「フレコンバッグ2袋」のように荷姿と個数で書き、処分業者に計量した数量を「備考・通信」欄に書いて返してもらう方法を案内しています。数量は法定の記載事項で、書かずに交付すると違反になります。
交付した後
紙のマニフェストを交付した後の訂正のやり方は、法令に定めがありません。複写の票は業者の手元にも渡っているので、自分の控えだけを直しても記録がそろいません。委託先に連絡して誤りの内容をそろえ、直し方は自治体に確認してください。
虚偽の記載をして交付すると、罰則の対象になります(法27条の2第1号)。誤りに気づいたら、そのままにせず対応してください。
戻ってきた票がおかしいとき
記載漏れや虚偽の記載がある写しが届いたときは、処理の状況を確かめたうえで、30日以内に都道府県等へ報告します(施行規則8条の29)。手順はマニフェストが返ってこない・期限を過ぎたときと同じです。
電子マニフェストなら
電子マニフェストは、登録した後も修正・取消ができます。JWNETの案内では、業者の終了報告が済む前なら修正はすぐに反映されます。終了報告が済んだ後は、相手から10日以内に承認をもらう必要があります。修正できない項目もあり、その場合は取り消してから登録し直します。
年1回の行政報告に反映させるには、毎年4月25日までに直しておいてください。それより後の修正は、自治体への報告書には反映されません。
「確定情報」になったマニフェストは修正・取消ができません。4月26日以降に修正が必要になったときや、確定情報を直す必要があるときは、事業場のある都道府県・政令市に相談します(JWNET)。
なくさない・間違えないために
- 交付日・委託先・票ごとの到着日を一覧で管理する
- A票と戻ってきた票を、交付番号ごとに一緒に綴じる
- 保存期限(最後の票が届いてから5年)をもとに、廃棄してよい日を決めておく
紙の管理に手間がかかるなら、電子マニフェストに切り替えると、保存も期限の管理もシステム上で済みます。年に1回の交付等状況報告書も要らなくなります。
根拠と確認先
このページで説明した制度や数字の根拠となる資料です。
- 廃棄物処理法12条の3・27条の2(e-Gov)laws.e-gov.go.jp
- 廃棄物処理法施行規則8条の20・8条の21の2・8条の26・8条の29・8条の30・8条の30の2(e-Gov)laws.e-gov.go.jp
- 京都市 産廃Q&A 5-2-6(紛失による再交付)sanpai.city.kyoto.lg.jp
- 京都市 産廃Q&A 5-2-7(計量していないときの数量の書き方)sanpai.city.kyoto.lg.jp
- JWNETよくあるご質問Q03-003(登録後の修正・取消)www.jwnet.or.jp
- JWNET行政報告にあたっての留意事項(修正・取消の期限)www.jwnet.or.jp
運用は都道府県や市区町村によって異なる場合があります。個別のケースは、事業所のある自治体の担当窓口にご確認ください。
このページに出てくる用語
- マニフェスト(産業廃棄物管理票)
- 産業廃棄物の処理を委託するとき、排出事業者が交付し、処理の流れを確かめるための伝票。
- 電子マニフェスト
- マニフェストのやり取りを、JWNETを使ってオンラインで行う仕組み。