産業廃棄物のよくある疑問
排出事業者からよく寄せられる疑問を5つの分類に分け、35件まとめました。どのページも、冒頭に結論をまとめています。
35件
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制度
産業廃棄物の区分や排出事業者の責任など、制度の基本です。
- 事業系一般廃棄物と産業廃棄物は何が違うのですか? 事業活動から出るごみのうち、法令で定めた20種類が産業廃棄物で、それ以外は事業系一般廃棄物です。紙くず・木くずなど一部の品目は業種によってどちらになるかが変わります。
- 回収まで、産業廃棄物を敷地内でどう保管すればいいですか? 保管場所の周囲に囲いを設け、60cm×60cm以上の掲示板を立てたうえで、飛散・流出・悪臭が起きないように保管します。これらの決まりを「保管基準」といい、排出事業者が自社の事業場で保管する場合にも守る必要があります。
- 下請業者が工事現場の廃棄物を持ち帰ってもいいですか? 建設工事の廃棄物は元請業者の廃棄物なので、原則として下請業者は持ち帰れません。例外として下請業者が運べるのは、請負代金500万円以下の修繕工事などで、法令の条件(1回1立方メートル以下、途中で保管しない、元請業者の施設へ運ぶなど)をすべて満たし、書面の請負契約で定めた場合だけです。下請業者が収集運搬業の許可を持っていれば、元請業者から委託を受けて運ぶこともできます。
- テナント退去・原状回復で出る残置物は誰の廃棄物ですか? テナントが使っていた机・棚・什器など、建物に残した物は、残したテナントなど(通知でいう「所有者等」)が処理します。内装の解体など、原状回復工事で壊して出る物は、工事の元請業者の廃棄物です。残置物は工事の前に、テナントが排出事業者として許可業者に委託して片付けます。
- 特別管理産業廃棄物管理責任者は、誰がなれますか? 施行規則8条の17の資格を持つ人がなれます。感染性産業廃棄物を出す事業場では医師・看護師・臨床検査技師などの資格、それ以外の特別管理産業廃棄物では学歴と廃棄物処理の実務経験の組合せ(実務10年以上など)が要件です。広島市・さいたま市などは、日本産業廃棄物処理振興センターの講習の修了者も資格者として認めています。
- 廃棄物処理法の2026年改正で何が変わりますか?(スクラップヤードの規制) 2026年6月19日公布の改正(令和8年法律第43号)で、使用済みの金属・プラスチック物品を保管・再生する事業場(スクラップヤード)に、都道府県知事の許可制が導入されます。施行は公布から2年6か月以内の政令で定める日です。排出事業者の委託契約やマニフェストの決まりは、この改正では変わりません。
- 金属スクラップを買い取ってもらうとき、何に気をつければいいですか? 有価物と認められるには、運搬費などを差し引いても手元にお金が残ることが前提です。そのうえで性状や他社への売却実績なども合わせて有価物と判断されれば、廃棄物処理法の委託の決まりは適用されません。運搬費を引くと赤字になる場合や、処理料金の名目で払っている場合は、産業廃棄物と判断されることがあります。その場合は、許可業者への委託・契約書・マニフェストが必要です。迷ったら、売る前に自治体に確認してください。
費用
処分費の決まり方、見積書の見方、経理での扱いなど、お金にかかわる疑問です。
- 産業廃棄物の処分費はどの勘定科目で処理すればいいですか? 一般的には「雑費」「支払手数料」「廃棄物処理費」などで処理し、毎期同じ科目を使い続けることが大切です。原状回復や固定資産の除却に伴う費用は扱いが変わることがあるため、税理士に確認してください。
- リフォームや解体で出た産廃の処分費は誰が払うのですか? 建設工事で出る廃棄物は、法律上は元請業者が排出事業者になり、処理の責任を負います。費用は工事代金に含まれ、施主が負担するのが一般的です。見積書に処分費が入っているかを確認してください。
- 見積りの単位(kg・m³・台)が業者ごとに違います。どう比べればいいですか? 比重(1m³あたりの重さ)を使って単位をそろえ、運搬費・処分費・処分税・マニフェスト費などを足した「総額」で比べます。単価だけを並べて比べると、判断を誤りやすくなります。
- 分別すると処分費はどれくらい下がりますか? 混合廃棄物のまま出すより、品目ごとに分けたほうが、一般に処分単価は下がります。金属くずなどは買い取ってもらえることもあります。ただし、下がり幅は品目・地域・量で大きく変わります。分別した場合と混合のままの場合の両方で見積りを取り、比べてください。
- 処分税(産業廃棄物税)とは何ですか?どこで課税されますか? 産業廃棄物の排出抑制やリサイクル推進のために、道府県などが条例で設けている税です。最終処分場への搬入量1tあたり1,000円程度が一般的ですが、課税の方式や対象は自治体ごとに違います。
- 少量でも回収を頼めますか?2t車1台だといくらくらいですか? 少量でも頼めます。目安として、2t車1台の運搬費が1.5万〜3万円程度から(税抜)、これに品目ごとの処分費が加わります。量が少ないときは混載便や持込、定期回収も検討してください。
手続き
委託契約書やマニフェストなど、処理を委託するときに必要な書類と手順です。
- マニフェストはどう書いて、何年保存すればいいですか? 産業廃棄物を委託するたびに、種類ごと・運搬先ごとにマニフェストを交付し、返送された写しを5年間保存します。紙マニフェストの場合は、年1回の交付等状況報告も必要です。
- 産業廃棄物の委託契約書は必要ですか?何を書けばいいですか? 必要です。排出事業者が、収集運搬業者・処分業者のそれぞれと直接、書面で契約します。契約書には許可証の写しを添付し、契約終了後5年間保存します。
- 処理業者の実地確認は義務ですか? 廃棄物処理法では、処理の状況を確認するよう努める「努力義務」です。ただし、条例で定期的な実地確認を義務付けている自治体もあります。事業所のある自治体と処理施設のある自治体、両方の条例を確認してください。
- このサイトの見積り依頼はどんな流れですか?費用はかかりますか? 廃棄物の種類・量・場所などの条件をお送りいただくと、対応できる許可業者におつなぎし、業者から見積りの連絡が届きます(対応できる業者が見つからないときは、その旨をお知らせします)。対応地域は、いまは神奈川・東京・千葉が中心です。排出事業者の方は無料でご利用いただけます。契約するかどうかも自由にお決めいただけます。
- マニフェストが要らないのはどんなときですか?(専ら物・広域認定など) 自社で運搬・処分するとき、古紙・くず鉄・あきびん類・古繊維(専ら物)を専門の回収業者に出すとき、広域認定や再生利用認定を受けた者にその範囲で出すときなどです。マニフェストが要らなくても、委託するなら書面の契約は必要です。
- マニフェストの交付等状況報告書はどう書いて、いつ出せばいいですか? 紙のマニフェストを交付した事業者が、前年度(4月〜3月)の交付分を事業場ごとにまとめ、毎年6月30日までに都道府県等へ出します。様式は全国共通の様式第3号です。電子マニフェストで交付した分と、紙のマニフェストを交付しなかった年は、報告の必要がありません。
- 自社のトラックで産廃を処分場に運ぶとき、どんな決まりがありますか? 自社の産業廃棄物を自社の車で運ぶなら、収集運搬業の許可は要りません。ただし、車体の両側面の表示、運ぶ物を書いた書面の備え付け、飛び散らない積み方などの基準を守る必要があります。持ち込む先の処分業者とは書面で契約を結び、処分業者にマニフェストを交付します。
- 石綿(アスベスト)が含まれているか分からない建材は、どう処分すればいいですか? 工事の前に元請業者が設計図書と目視で調べ、それでも分からなければ、分析するか、石綿を含むものとみなして扱います。みなした建材は、石綿含有の廃棄物として他の廃棄物と分けて出します。発注者にも、調査の費用を適正に負担するなどの協力が求められます。
- 産業廃棄物の保管場所の掲示板には、何を書けばいいですか? 縦横それぞれ60cm以上の掲示板に、保管の場所である旨、保管する産業廃棄物の種類、管理者の氏名または名称と連絡先を記載し、見やすい場所に設けます。屋外で容器を使わずに保管する場合は、最高の積上げ高さも記載します。石綿含有・水銀使用製品の産業廃棄物を含むときは、その旨も書き添えます。
- 事業所が複数あるとき、契約・マニフェスト・報告はどうまとめればいいですか? 委託契約は会社として結び、1通に複数の排出事業場を書くこともできます。マニフェストには廃棄物を出した事業場を書き、交付等状況報告書は事業場ごとに、その所在地の都道府県(政令市・中核市では市)へ出します。多量排出事業者の判定や特別管理産業廃棄物管理責任者の設置も、事業場ごとです。
- 電子マニフェストを始めるには、何をすればいいですか? まず、委託先の収集運搬業者・処分業者がJWNETに加入しているかを確認し、自社もWebから加入します。あわせて料金区分を選び、登録のルールを取引先と決めておきましょう。使い始めたら、廃棄物の引渡しから3日以内(休日等を除く)に登録します。電子で登録した分は、交付等状況報告書の提出が不要です。
業者選び
許可の確認方法や、依頼してはいけない業者の見分け方です。
- 無許可業者や「無料回収」の業者はどう見分ければいいですか? 許可証の写しを受け取り、許可番号・品目・有効期限を自治体の名簿や産廃情報ネットで確かめてください。産業廃棄物を「無料で回収」「契約書もマニフェストも不要」とうたう業者には、委託しないでください。
- 業者の許可証はどこを見ればいいですか?産廃情報ネットの「さんぱいくん」の使い方は? 許可番号・業の区分・扱える品目・有効期限・積替え保管の有無を確認します。収集運搬業者なら、積み込む場所と下ろす場所の両方で許可を持っているかも見ます。産廃情報ネットの「さんぱいくん」では、許可業者や優良認定業者の情報を検索できます。
- 産廃業者を切り替えるときは、どんな手順を踏めばいいですか? 今の契約の期間と解除の条項を確かめ、新しい業者の許可と処分先を確認したうえで、収集運搬業者・処分業者のそれぞれと書面で契約を結びます。切替日を決めたら、前の業者に渡した分のマニフェストがすべて返ってくるまで見届けます。前の契約書は、契約が終わってから5年間保存します。
トラブル
委託後に困ったことが起きたときの考え方と対処法です。
- 委託した業者が不法投棄したら、排出事業者はどうなりますか? 委託基準違反、マニフェストの不備、相場より極端に安い料金での委託など、排出事業者の側に問題があれば、原状回復の措置命令を受けることがあります。適正に委託していた場合でも、責任を問われることがあります。
- マニフェストが返ってこない・返送期限を過ぎたときはどうすればいいですか? まず業者に処理の状況を確かめます。返送の期限は、B2票・D票が交付日から90日(特別管理産業廃棄物は60日)、E票が180日です。期限を過ぎても届かないときは、必要な措置をとったうえで、期限が過ぎた日から30日以内に都道府県等へ措置内容等報告書を出します。
- マニフェストを紛失した・書き間違えたときはどうすればいいですか? 紙のマニフェストには再交付の仕組みがありません。なくしたときは、業者の手元に残る票のコピーで内容を確かめ、経緯を記録して自治体に相談します。書き間違いは交付前に直すのが基本です。交付後の誤りや返送された票の誤りは、業者・自治体と相談して正しい内容にそろえます。
- 産廃を契約書なしで出してしまいました。どうすればいいですか? 書面での委託契約は委託基準で定められた義務で、結ばずに委託すると罰則の対象になります。まずは次の引渡しを止めてください。業者の許可を確かめたうえで、収集運搬業者・処分業者のそれぞれと書面で契約を結び、経緯を記録します。判断に迷うときは自治体に相談してください。
- 委託先の産廃業者が行政処分・許可取消を受けたらどうすればいいですか? 許可を取り消された業者には、もう委託できません。事業停止の間も、新たに引き渡さないようにします。すでに引き渡した分は、マニフェストが返っているかを確かめます。返っていない分は通知を受けた日から30日以内に措置内容等報告書を出し、ほかの許可業者と契約し直します。
- 産廃業者から値上げや「処理困難」の通知が来たら、どうすればいいですか? 値上げは契約上の料金の変更なので、内訳を確認し、合意する場合は書面で契約を変更します。処理困難通知は法律で定められた書面です。受け取ったら処理の状況を確認して措置を取り(新しい引渡しを止めるなど)、写しが返っていない分は30日以内に措置内容等報告書を出します。
- 無料回収・不用品回収の業者に事業ごみを出してしまいました。どうすればいいですか? 「無料」や「買取」でも、廃棄物でないとは限りません。廃棄物だった場合、許可のない業者に出すと無許可業者への委託に当たり、罰則や措置命令の対象になり得ます。これ以上出すのをやめ、出した物と業者の記録をそろえてください。そのうえで業者の許可と行き先を確かめ、自治体に相談してください。
- 廃棄物を混ぜてしまいました。どうなりますか? 混ざった物は、含まれる品目すべての混合物として扱い、そのすべての品目の許可を持つ業者に委託します。特別管理産業廃棄物・石綿含有産業廃棄物・水銀使用製品産業廃棄物は、他と混ざらないよう分ける決まりです。気づいたらそれ以上混ぜず、中身を業者に伝えて、引き受けてもらえるかを確かめてください。
まずは処分費用の相場を確かめてから、見積りを依頼しませんか
品目・地域・連絡先を入れるだけで、無料で依頼できます。対応できる許可業者が見つかれば、その業者から見積りのご連絡が届きます。いまは神奈川・東京・千葉が中心で、対応できる業者が見つからない地域・品目のときは、その旨をご連絡します。