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廃棄物処理法の2026年改正で何が変わりますか?(スクラップヤードの規制)

結論

2026年6月19日公布の改正(令和8年法律第43号)で、使用済みの金属・プラスチック物品を保管・再生する事業場(スクラップヤード)に、都道府県知事の許可制が導入されます。施行は公布から2年6か月以内の政令で定める日です。排出事業者の委託契約やマニフェストの決まりは、この改正では変わりません。

要点: 2026年6月19日に公布された改正(令和8年法律第43号)の柱は、スクラップヤードの許可制です。使用済みの金属・プラスチック物品を、売るために保管したり再生したりする事業には、原則として都道府県知事の許可が必要になります(改正後の法24条の7・24条の15)。施行は公布から2年6か月以内の政令で定める日で、それまでは現行の制度のままです。廃棄物を委託する側の契約書・マニフェストの決まりは変わりません。

改正の2本の柱

環境省は、一部のスクラップヤードで騒音・水質汚濁・火災などの支障が出ていることを、改正の理由に挙げています。自治体へのアンケートでは、全国で4,000件を超える事業場が確認されたとしています(法律案の概要)。

柱主な中身施行
ヤード規制保管・再生の事業を許可制にする。保管・再生の基準を定め、違反には改善命令・措置命令・罰則で対応する。環境汚染のおそれがある物品の輸出に、環境大臣の確認を求める公布から2年6か月以内の政令で定める日(遅くとも2028年12月18日まで)
災害廃棄物市町村による災害廃棄物の計画づくり、自治体と事業者の協定、災害廃棄物を受け入れる最終処分場の指定など2026年9月16日(e-Govの改正履歴)

許可が要るのはどんな事業か

対象は「使用済金属・プラスチック物品」です。使用を終えて集められた物品のうち、全部または一部が金属かプラスチックでできているものをいい、廃棄物は除かれます(改正後の法2条7項)。つまり、廃棄物ではなく、売り買いされる物を扱うヤードが対象です。

  • 保管業: 適正に保管しないと被害のおそれがある物品を、譲渡のために保管する事業(法24条の7)
  • 再生業: 同じく、適正に再生しないと被害のおそれがある物品を再生し、そのために保管する事業。完成品を作る工程の一部として行う再生は除きます(法24条の15)

ただし、次の場合は許可が要りません。

  • 事業場の敷地面積が政令で定める面積以下の者などで、政令で定める者(法24条の7・24条の15のただし書)
  • 産業廃棄物処理業などの許可を持つ者が、その許可と同じ程度の保管・再生をする場合(法24条の12・24条の19)
  • 小型家電リサイクル法・プラスチック資源循環法などの認定を受けた事業者(その委託を受けた者を含む)や、自動車リサイクル法の解体業者・破砕業者が、その認定などに沿って行う場合(要綱 第2〜第6)

対象外となる面積や、保管・再生の具体的な基準は、今後、政令・省令で定められます。なお、家電などの「有害使用済機器」の保管・処分を届け出る現行の制度(法17条の2)は、新しい許可制に移行して廃止されます(要綱 第1の1(3))。

排出事業者には何が変わるか

廃棄物を許可業者に委託する決まり(法12条)と、マニフェストの決まり(法12条の3)は、改正後の条文でも表現が整理されただけで、中身は変わりません。委託契約書・マニフェスト・交付等状況報告書は、これまでどおり続けてください。

影響があるのは、金属やプラスチックを売る場合です。施行後は、売り先のヤードが許可を持っているか(または例外に当たるか)を確かめることが、より重要になります。改正後の法24条の25は、基準に合わない保管によって生活環境に支障が出るおそれがあるときの措置命令を定めています。命令の相手には、保管をした者だけでなく、その保管を要求・依頼・そそのかし・手助けした者も含まれます。

「買取」とうたわれていても、運搬費を差し引くと赤字になる場合などは、有価物ではなく廃棄物と判断されることがあります(環境省「行政処分の指針」)。その場合は改正の前後を問わず、許可業者への委託とマニフェストが必要です。売るときの注意は金属スクラップを買い取ってもらうときの注意にまとめています。

施行までのスケジュール

許可制は、施行日の前から準備できるようになっています。ヤードの事業者は施行前でも許可を申請でき、都道府県知事は施行前に許可を出せます。施行の時点で審査が終わっていなければ、結論が出るまでは許可を受けたものとみなされます(改正法 附則2条)。施行前の申請と許可の規定(附則2条1・2・4・5項)は、公布日から施行されています(附則1条1号)。

施行日を定める政令は、2026年10月4日時点では確認できていません。取引先のヤードの扱いは、施行が近づいたら、ヤードのある都道府県や政令市にご確認ください。

根拠と確認先

このページで説明した制度や数字の根拠となる資料です。

運用は都道府県や市区町村によって異なる場合があります。個別のケースは、事業所のある自治体の担当窓口にご確認ください。

関連する品目

このページに出てくる用語

マニフェスト(産業廃棄物管理票)
産業廃棄物の処理を委託するとき、排出事業者が交付し、処理の流れを確かめるための伝票。
委託契約書
処理を委託する前に、収集運搬業者・処分業者それぞれと書面で結ぶ契約。
有価物
自分で使えるか、他人に有償で売れる物。廃棄物かどうかは売買の形だけでなく総合的に判断される。

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