ばいじんの処分費用と処理方法
焼却炉などの排ガスから、集じん施設で集めた細かな灰。特定の施設から出て、有害物質が基準を超えるものは特別管理産業廃棄物です。
ばいじんの要点
| 区分 | 産業廃棄物(業種は問わないが、ばい煙発生施設・焼却施設などで発生し集じん施設で集めたものに限る)。特定の施設から出て、有害物質が基準を超えると特別管理 |
|---|---|
| 書類に書く品目名許可証・委託契約書・マニフェスト | ばいじん |
| 主な処理方法 | 薬剤処理・セメント固化、溶融、セメント原料化、管理型最終処分場での埋立 |
| 見積りの単位 | kg・t。民間の公開料金表がなく個別見積り。分析費が別にかかる |
| 買取の可能性 | 基本はなし(処分費がかかる) |
区分は品目の一般的な扱いです。最終的な判断は、自治体と委託先の業者にご確認ください。
民間の処理業者が公開している料金表が見当たらないため、目安の幅は載せていません。受入基準を満たすものを公共・公共関与の最終処分場へ直接搬入する場合、埋立料金は8.5〜27.5円/kgの例があります(処分場によって税込・税抜が混在。中間処理・分析費・収集運搬費は別)。
出典(2026年10月に確認):横浜市 南本牧第5ブロック廃棄物最終処分場(神奈川)、かながわ環境整備センター(神奈川)、北九州市 響灘西地区処分場(福岡)、ASEC(愛知臨海環境整備センター)(愛知)、大阪湾フェニックスセンター(近畿)、岡山県環境保全事業団 水島処分場(岡山)、三重県環境保全事業団 新小山最終処分場(三重)、エコサイクル高知 エコサイクルセンター(高知)
ばいじんの見積りを依頼する該当するもの
- 焼却炉の集じん灰(飛灰)
- ボイラーの集じん灰
- 電気炉のダスト
- バグフィルターの捕集物
- 電気集じん機の捕集物
分類と法的な扱い
ばいじんは、大気汚染防止法のばい煙発生施設、ダイオキシン類対策特別措置法の特定施設、産業廃棄物の焼却施設などで発生し、集じん施設で集められたものです。業種の限定はありません。炉の底に残る灰は「燃え殻」、排ガスから集じん機で捕らえた灰は「ばいじん」として区別します。
特に注意が必要なのは、特別管理産業廃棄物に当たる場合です。
| 区分 | 主な例 |
|---|---|
| 普通の産業廃棄物 | 有害物質が基準以下のばいじん |
| 特別管理産業廃棄物 | 特定の施設から出て、水銀、カドミウム、鉛、六価クロム、砒素、セレン、1,4-ジオキサン、ダイオキシン類が基準を超えて含まれるものなど |
対象となる施設や基準値は、細かく定められています。自社の設備が該当するかどうかは、分析結果をもとに自治体に確認してください。
処分費用の内訳と安くする方法
費用は「分析費+収集運搬費+処分費」です。飛散しやすいため、フレコンバッグや密閉容器に入れて運ぶのが前提になります。
- 溶出試験・含有量試験の結果を定期的に用意しておき、処分先の受け入れ判断を早める
- 燃え殻と混ぜずに分けて保管する
- 量がまとまるタイミングで回収を組み、運搬回数を減らす
民間の処理料金は公開されている例がなく、個別の見積りになります。公共の最終処分場に直接搬入する場合の埋立料金の例は、このページ上部の「処分費の目安」欄に載せています。ほかの品目の目安は費用シミュレーターで確認できます。
処理方法(中間処理・最終処分・リサイクル)
- 薬剤処理・セメント固化: 重金属が溶け出さないようにしてから埋め立てます。
- 溶融・焼成: 高温で溶かしてスラグにする方法です。
- セメント原料化: 性状が合えば原料として再利用されます。
- 最終処分: 再生利用できないものは管理型最終処分場に埋め立てます。環境省の令和5年度の実績では、ばいじんの排出量のうち約83%が再生利用され、最終処分されたのは約10%です。
処理したあとの固化物は、13号廃棄物として扱われることがあります。
委託するときの注意点
- 特別管理に当たる場合は、特別管理産業廃棄物の許可を持つ業者に委託し、社内に特別管理産業廃棄物管理責任者を置く必要があります。
- 委託の前に、性状や有害物質の情報を書面で処分業者に伝えます。
- 書面での委託契約と、マニフェストの交付が必要です。
よくある質問
燃え殻とばいじんは何が違うのですか?
焼却後に炉内に残るものが燃え殻、排ガスから集じん施設で集めたものがばいじんです。有害物質の含まれ方が違うため、分けて保管・委託します。
自社のばいじんが特別管理に当たるかは、どう判断しますか?
発生した施設の種類と、分析で有害物質が基準を超えるかどうかで決まります。分析結果を持って自治体の担当課に確認するのが確実です。
ばいじんを普通の産廃業者に出してもよいですか?
普通の産業廃棄物であれば、ばいじんの許可を持つ業者に委託できます。特別管理に当たるものは、特別管理産業廃棄物の許可がある業者でなければ委託できません。
関連する品目
このページの費用は目安です。法令の記述は、環境省や都道府県の公開情報をもとにしています。最終的な判断は、所管の自治体と委託先の業者にご確認ください。