事業所でよく出る品目 特別管理産業廃棄物を含む

塗料・溶剤の缶の処分費用と処理方法

工務店・塗装店・工場・店舗の改装で余った塗料、シンナーなどの溶剤、それらが入った一斗缶やペール缶。中身が固まっているか、液体か、溶剤系か水性かで区分が変わります。

塗料・溶剤の缶の要点

区分 産業廃棄物(業種を問わない)。溶剤系の液体が残る物は、引火性廃油として特別管理産業廃棄物になることがある(多くの自治体は引火点おおむね70℃未満を目安にしている)
書類に書く品目名許可証・委託契約書・マニフェスト 固まった塗料は廃プラスチック類。液体の溶剤系は廃プラスチック類と廃油、水性は廃プラスチック類と廃酸または廃アルカリ、泥状は汚泥。缶に入ったまま出すときは金属くずとの混合物
主な処理方法 固まった物は焼却(熱回収を含む)など。液体は焼却などで、引火性の物は特別管理産業廃棄物の許可を持つ施設で処理
見積りの単位 缶(一斗缶・ペール缶)・kg。液体は個別見積りが多い
買取の可能性 なし(処分費がかかる)

区分は品目の一般的な扱いです。最終的な判断は、自治体と委託先の業者にご確認ください。

処分費の目安(収集運搬費・産業廃棄物税・消費税は別)
1,500〜2,500円 / 缶
重量で62〜250円 / kg

大きく表示している金額は、中身が完全に固まった塗料の一斗缶1缶の料金の例です(大阪1,500円、京都2,500円)。重さで請求する料金表では、乾いた塗料・固まった塗料が62〜250円/kg(東京・北海道・沖縄)です。液体の塗料・シンナーは「200円/kg〜、受入調整あり」(沖縄)や、水性塗料250円/kg(北海道)の例があります。ただし、引火性の物は別見積りとする業者が多く、液体を受け付けない処分場も多くあります。いずれも税別の料金表で、収集運搬費と消費税は別にかかります。

出典(2026年10月に確認):総環(大阪産業廃棄物リサイクル処分センター)(大阪)、エヌズトランス(京都)、有明興業(東京)、アンビエンテ丸大(北海道(旭川))、沖縄県産業廃棄物処理協同組合(沖縄)

塗料・溶剤の缶の見積りを依頼する

該当するもの

  • 中身が固まった塗料の一斗缶・ペール缶
  • 使い残しの油性塗料(溶剤系)
  • 使い残しの水性塗料(エマルジョン)
  • 塗料用シンナー・洗浄用の溶剤
  • 塗料・溶剤の空き缶
  • 接着剤・ボンドの缶

分類と法的な扱い

余った塗料は、中身の状態と成分で区分が変わります。大阪府は、廃塗料の区分を次のように案内しています。

中身の状態区分
固まっている廃プラスチック類
泥状汚泥(油分がおおむね5%以上なら汚泥と廃油の混合物)
液体・溶剤系(トルエン・キシレンなど)廃プラスチック類と廃油の混合物
液体・水性(水系エマルジョン・水溶性)廃プラスチック類と廃酸または廃アルカリの混合物

溶剤の引火点が70℃未満のときは、廃油の部分が特別管理産業廃棄物の引火性廃油になります(大阪府)。塗料用シンナーなどの溶剤が引火性廃油に当たるかどうかは、製品ごとの安全データシート(SDS)に書かれた引火点で確かめてください。

塗料を缶に入れたまま捨てるときは、上の区分に加えて金属くずとの混合物になります(大阪府)。いずれの区分も業種は限られていないので、どの事業所から出ても産業廃棄物です。

処分費用の内訳と安くする方法

公開されている料金表では、中身が完全に固まった一斗缶は1缶1,500〜2,500円、重さでは62〜250円/kgの例です。液体の塗料や溶剤は受け付けない処分場が多く、受け付ける業者でも別見積りになることがよくあります。

  • 中身が固まっているか、液体か、溶剤系か水性かを分けて伝える
  • 缶のラベルとSDSを見せ、商品名・成分・引火点を伝える
  • 油性と水性、塗料とシンナーを1つの缶に混ぜない
  • 次の工事で使える塗料は、捨てる前に使い切れないかを考える

処理方法(中間処理・最終処分・リサイクル)

公開されている料金表では、固まった塗料や水性塗料、塗料の空き缶は焼却で処理する例があります。引火性の液体は、特別管理産業廃棄物を扱える施設で処理します。処理の方法と、缶をどう扱うかは施設ごとに違うので、委託先に確かめてください。

委託するときの注意点

  • 液体を出すときは、許可品目に廃油・廃酸・廃アルカリなど、中身に合う品目がある業者を選びます。引火性の物は、特別管理産業廃棄物の許可が必要です。
  • 委託契約書には、廃棄物の性状と荷姿、揮発など性状の変化、ほかの廃棄物と混ぜたときの支障についての情報を書きます(施行規則8条の4の2第6号)。SDSを渡すと伝えやすくなります。
  • 引火性の物を出す事業場は、特別管理産業廃棄物管理責任者を置きます。
  • 改装・塗装の工事で出た物は、工事の元請業者が排出事業者です。
  • 中身の入ったスプレー缶は、受け付けないとしている料金表が多く見られます。中身があるかどうかを伝えて、受け付けるか確かめてください。

よくある質問

空になった一斗缶は、金属くずとして出せますか?

塗料が残って固まった空き缶は、金属くずと廃プラスチック類の混合物として受け付けるとしている料金表があります(北海道の業者)。中身がどれだけ残っているかで扱いが変わるので、写真を見せて業者に確かめてください。

少しだけ残った塗料は、乾かしてから出せばよいですか?

公開されている料金表では、固まった塗料は受け付けても、液体は受け付けない処分場が多く見られます。自分で固めてよいか、どこまで固まっていれば受け付けるかは、出す前に委託先に相談してください。

シンナーをほかの廃油と混ぜて出してもよいですか?

混ぜないでください。引火性の廃油をほかの油と混ぜて引火点を上げ、普通の廃油として出すことは、特別管理産業廃棄物の処理基準に合わないため認められないと案内されています(大阪市 A109)。詳しくは廃油のページをご覧ください。

関連する品目

このページの費用は目安です。法令の記述は、環境省や都道府県の公開情報をもとにしています。最終的な判断は、所管の自治体と委託先の業者にご確認ください。

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