廃石綿等・石綿含有廃棄物の処分費用と処理方法
建物の解体・改修で出る、石綿(アスベスト)を含む廃棄物です。飛散性の廃石綿等は特別管理産業廃棄物です。
廃石綿等・石綿含有廃棄物の要点
| 区分 | 吹付け石綿など飛散しやすい廃石綿等は特別管理。成形板などの石綿含有産業廃棄物は特管ではないが別の処理基準がある |
|---|---|
| 書類に書く品目名許可証・委託契約書・マニフェスト | 廃石綿等(特別管理産業廃棄物)。石綿含有産業廃棄物は、元の品目に石綿を含む旨を明記 |
| 主な処理方法 | 廃石綿等は固型化・薬剤で安定化して管理型に埋立、または溶融・無害化。石綿含有産業廃棄物は破砕せず、最終処分場の一定の場所に埋立 |
| 見積りの単位 | 立方メートル(成形板)・kg(廃石綿等)。除去・梱包の工事費が別 |
| 買取の可能性 | なし(溶融・無害化したもの以外は再資源化できない) |
区分は品目の一般的な扱いです。最終的な判断は、自治体と委託先の業者にご確認ください。
石綿含有産業廃棄物(スレート・ケイカル板などの成形板、レベル3)は、関東の業者3社の例で、安定型が35,000〜45,000円/m³、管理型が65,000〜70,000円/m³です。吹付け材など特別管理の「廃石綿等」は、料金を公開している最終処分場3か所(青森・岡山・高知。関東の出典なし)の持込料金が69〜200円/kgです。公共の最終処分場(かながわ環境整備センター)の石綿含有産業廃棄物の処分料金は316円/10kg(31.6円/kg)です(搬入計画の承認が必要。収集運搬・梱包は別)。除去・梱包の工事費、収集運搬費、消費税は別です。
出典(2026年10月に確認):GATE(埼玉・東京)、ISHIDA(埼玉)、リビスタ(埼玉)、かながわ環境整備センター(神奈川)、青森県 県土整備部「最終処分場受入料金、建設廃棄物再資源化施設受入料金」(青森)、岡山県環境保全事業団 水島処分場(岡山)、エコサイクル高知 エコサイクルセンター(高知)
廃石綿等・石綿含有廃棄物の見積りを依頼する該当するもの
- 吹付け石綿の除去物
- 石綿含有の保温材・断熱材
- 耐火被覆材
- 除去作業で使った防じんマスク・シート
- 石綿含有スレート板
- 石綿含有けい酸カルシウム板第1種・ビニル床タイル
分類と法的な扱い
石綿(アスベスト)を含む廃棄物は、大きく2つに分かれます。
| 区分 | 主なもの・扱い |
|---|---|
| 廃石綿等 | 吹付け石綿、石綿含有の保温材・断熱材・耐火被覆材、除去作業で使ったマスク・シート等 → 特別管理産業廃棄物 |
| 石綿含有産業廃棄物 | スレート板、けい酸カルシウム板第1種、ビニル床タイルなどの成形板、石綿含有仕上塗材。工事で出た産業廃棄物のうち、石綿を重量の0.1%を超えて含むもの(廃石綿等を除く) → 特管ではないが、別の処理基準あり |
- 廃石綿等は飛散しやすいため、特別管理産業廃棄物の許可を持つ業者への委託、特管用のマニフェスト、事業場への特別管理産業廃棄物管理責任者の設置などが必要です。
- 石綿含有産業廃棄物は特管ではありませんが、破砕・切断しない・他の廃棄物と区分する・飛散を防ぐという基準があります。契約書やマニフェストにも、石綿を含むことを明記します。排出や運搬の段階で破砕・切断が認められるのは、車両に積めない大きさのものを十分に湿らせ、積込みに必要な最小限だけ切る場合に限られます(溶融・無害化施設での前処理は別)。
- 石綿含有仕上塗材の廃棄物は、成形板より飛散しやすいため、二重に梱包して出し、そのまま運びます。けい酸カルシウム板第1種が切断・破砕されたものも、フレキシブルコンテナや丈夫なプラスチック袋に梱包します(環境省「石綿含有廃棄物等処理マニュアル(第3版)」)。
処分費用の内訳と安くする方法
石綿含有産業廃棄物の処分費は、公開されている料金表で35,000〜70,000円/m³です。廃石綿等(特別管理)は、最終処分場の持込料金で69〜200円/kgの例があります(関東の出典はありません)。
- 除去工事・養生・梱包の費用は処分費と別にかかり、総額の大半を占めることがあります。
- 成形板を割らずに外すと、飛散対策が軽く済み、費用も抑えやすくなります。
- 石綿のない廃材と混ぜると全体が石綿含有扱いになるため、必ず分けてください。
処理方法(中間処理・最終処分・リサイクル)
廃石綿等は、固型化や薬剤による安定化をしたうえで耐水性の材料で二重に梱包し、管理型処分場の決められた場所に埋め立てるか、溶融・無害化処理します。石綿含有産業廃棄物は、最終処分場の一定の場所に、分散しないように埋め立てて土で覆います。スレートなど安定型の品目に当たるものは安定型処分場に、木質などの有機物や汚泥を含むものは管理型(または遮断型)処分場に埋め立てます。中間処理で認められるのは溶融と無害化処理だけで、破砕による中間処理は禁止です。溶融・無害化したもの以外の再資源化はできません。
委託するときの注意点
- 建物の解体・改修では、規模にかかわらず工事の前に石綿の事前調査が義務付けられています(大気汚染防止法・石綿障害予防規則)。
- 2022年4月1日からは、調査結果の報告も義務になりました。対象は、解体する部分の床面積が合計80m²以上の建築物の解体、請負金額が100万円以上の建築物の改修、請負金額が100万円以上の特定の工作物の解体・改修です。報告は元請業者(自社で施工する場合は自主施工者)が行います。
- 建築物は2023年10月1日以降、工作物は2026年1月1日以降に着工する工事から、事前調査は有資格者(建築物石綿含有建材調査者など)が行う必要があります。
- 処分業者の許可に、石綿の区分(特管の廃石綿等、または石綿含有)が入っているかを確認します。
- 保管するときは他の廃棄物と区別し、飛散を防いだうえで掲示板を設けます。細かい基準は自治体に確認してください。
石綿を含む廃棄物は、扱える処理業者が限られる品目です。当サイトに見積り依頼をいただいた場合は、対応できる許可業者を探してからご連絡するため、少し日数をいただくことがあります。委託契約は、ご紹介した業者と直接結んでいただきます。
よくある質問
自社倉庫の古いスレート屋根を替えるだけでも、事前調査は必要ですか?
解体・改修工事なら規模にかかわらず事前調査が必要です。屋根の葺き替えは改修に当たるので、請負金額が100万円以上なら調査結果の報告も必要です。
石綿含有かどうか分からない建材はどうしますか?
分析で確かめるか、石綿を含んでいるものとみなして扱います。みなして扱うと、費用が上がることがあります。
除去と処分は別々の業者に頼むのですか?
除去工事業者が、処分の手配までまとめて行うことが多いです。除去工事の見積りの際に、処分費と収集運搬費が含まれているかを確かめてください。
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このページの費用は目安です。法令の記述は、環境省や都道府県の公開情報をもとにしています。最終的な判断は、所管の自治体と委託先の業者にご確認ください。