繊維くずの処分費用と処理方法
建設業と繊維工業から出る天然繊維のくずです。ほかの業種から出たものや合成繊維は、扱いが変わります。
繊維くずの要点
| 区分 | 業種限定。建設業(工事に伴うもの)と繊維工業(衣服その他の繊維製品製造業を除く)の天然繊維くずが産廃。合成繊維は業種を問わず廃プラスチック類 |
|---|---|
| 書類に書く品目名許可証・委託契約書・マニフェスト | 繊維くず(合成繊維は廃プラスチック類) |
| 主な処理方法 | 反毛してフェルト、工業用ウエス、焼却(熱回収を含む)、埋立 |
| 見積りの単位 | kg・立方メートル |
| 買取の可能性 | 基本はなし。再生原料にできる天然繊維の生地は0円近くで引き取る業者がある |
区分は品目の一般的な扱いです。最終的な判断は、自治体と委託先の業者にご確認ください。
衣類・天然繊維は55〜62円/kg(固形燃料の原料にする衣類55円/kg、焼却55円/kg、固形燃料の原料にならない天然繊維62円/kgの例)、布団・じゅうたん・反物は90円/kg前後の例があります。再生原料にできる天然繊維の生地なら、0〜20円/kgで引き取る業者もあります。収集運搬費と消費税は別です。
出典(2026年10月に確認):有明興業(東京)、伸榮産業(東京)、アンビエンテ丸大(北海道(旭川))、沖縄県産業廃棄物処理協同組合(沖縄)、旭金属(徳島)、総環(大阪産業廃棄物リサイクル処分センター)(大阪)
繊維くずの見積りを依頼する該当するもの
- 解体工事で出た畳・木綿のカーテン(建設業)
- 繊維工場の糸くず・落ち綿
- 紡績工場のくず繊維
- 天然繊維の裁断くず(繊維工業)
- 麻袋・綿ロープ(対象業種のもの)
分類と法的な扱い
繊維くずは業種が限定されている品目で、対象は木綿・羊毛・麻などの天然繊維のくずです。産業廃棄物の繊維くずになるのは次のものだけです。
| 対象 | 例 |
|---|---|
| 建設業(工作物の新築・改築・除去に伴うもの) | 解体時の天然繊維製品 |
| 繊維工業(衣服その他の繊維製品製造業を除く) | 糸くず、落ち綿、くず繊維 |
| 全業種: PCBが染み込んだもの | — |
ポイントは次の3つです。
- 業種外から出た天然繊維のくず(ホテルのシーツ、飲食店のおしぼり、事務所のカーテンなど)は事業系一般廃棄物です。
- 衣服などの縫製工場は「衣服その他の繊維製品製造業」なので対象外です。そこで出る天然繊維の裁断くずは事業系一般廃棄物になります。
- ナイロン・ポリエステルなどの合成繊維は、業種を問わず廃プラスチック類です。
家庭から出るものは、市区町村の家庭ごみのルールに従ってください。判断が難しい混紡品は、自治体への確認をおすすめします。
処分費用の内訳と安くする方法
費用は「収集運搬費+処分費」です。かさばるため、m³単位で見積もられることもあります。
- 天然繊維と合成繊維を分けておく
- 金具・ボタン・樹脂部品を外す
- 濡らさない(重量が増え、カビで再生しにくくなる)
処理方法(中間処理・最終処分・リサイクル)
状態のよいものは、反毛(繊維に戻す加工)してフェルトなどにしたり、工業用ウエス(雑巾)にしたりして再利用されることがあります。再生できないものは焼却(熱回収を含む)や埋立になります。環境省の令和5年度実績では、繊維くずの再生利用率は約56%、最終処分は約13%です。
委託するときの注意点
- 許可品目に「繊維くず」がある業者と書面で委託契約を結び、マニフェストを交付してください。
- 合成繊維が多いなら「廃プラスチック類」の許可も必要です。両方の許可があるかを確認してください(→許可の確認)。
- 業種の区分を誤ると、許可のない業者への委託になるおそれがあります。
よくある質問
アパレルの縫製工場で出た綿の裁断くずは産業廃棄物ですか?
衣服の製造業は、繊維工業の中でも対象から除かれています。そのため、天然繊維の裁断くずは事業系一般廃棄物です。合成繊維のくずは廃プラスチック類になります。
解体工事で出た畳は何になりますか?
建設業から出るものなので、材質に応じて繊維くず・木くず・廃プラスチック類などとして扱われます。畳には複数の材質が使われているので、業者に材質を伝えて見積りを取ってください。
ホテルで使い古したタオルは産業廃棄物ですか?
宿泊業は対象業種ではないので、綿のタオルは事業系一般廃棄物です。市区町村の事業系ごみのルールに従ってください。
関連する品目
繊維くずと関係するほかの品目
このページの費用は目安です。法令の記述は、環境省や都道府県の公開情報をもとにしています。最終的な判断は、所管の自治体と委託先の業者にご確認ください。